平成18年2月19日(日)
在宅チーム医療栄養管理研究会のメンバーが講師となり
「高齢者の低栄養に対する栄養ケア・マネジメント」と題して
日総研グループ主催のセミナーが
東京都千代田区・総評会館にて開催されました。
1.介護予防に関する最新情報 介護予防導入の意義と方法
(昭島市高齢者在宅サービスセンター愛全園所長・管理栄養士・介護支援専門員 佐藤悦子氏)
●改正介護保険の目玉である介護予防
栄養改善の意義
●栄養ケア・マネジメントの実現に向けて
早期発見・早期対応による低栄養・脱水改善
●在宅進出への手段
管理栄養士の立ち向かう在宅栄養管理
●地域ネットワークの効果
チームケア・医療の重要性
について、これまでの経験を活かして実践していること、これからの挑戦について熱く語りかけた。
2.高齢者の特徴と生活を守る医療について
(特別養護老人ホーム愛全園施設長・医師 蓮村幸兌氏)
●高齢者の特徴を十分に把握すること
●生活を守る医療の4原則
●窒息・誤嚥予防の6原則
●ショートステイ利用者と家族から
見えてきた在宅高齢者の特徴
●食べて1,000ml・飲んで1,000mlの理解
について、具体的な事例を交えながら、分かりやすく解説した。
3.高齢者の低栄養とその背景
(国際親善総合病院栄養課長・管理栄養士 市原幸文氏)
●高齢者にとっての「栄養改善」のねらい
●介護予防特定高齢者施策
地域包括支援センターにおける
介護予防ケアマネジメント
●在宅ケアにおける管理栄養士・栄養士の役割
●脱水、PEM、摂食・嚥下障害、褥創
●VFで見る摂食・嚥下障害の実際
についての各論を具体的な数値や実例のビデオを用いながら解説した。
4.在宅チーム医療栄養管理研究会編「栄養ケア・マネジメント」について
<事例を用いた実習>
(望星田無クリニック 管理栄養士 平松慶子氏)
●在宅版 栄養ケア・マネジメント帳票の説明
●介護予防・在宅栄養管理の手法
管理栄養士が行うアセスメント
●事例の紹介
●低栄養のリスクの判定
●スリーステップ栄養アセスメントによる
危険度の評価
を小劇を交えながら解説し、参加者に実習してもらう。メンバー全員が会場を回り、参加者それぞれの考え方や対応法を伺いながら、一緒に回答を導き「スリーステップ栄養アセスメント」の実用性について理解していただいた。
<施設の現状・在宅の現状>
(特別養護老人ホーム愛全園栄養課長・管理栄養士 吉野知子氏)
●要介護度からみる低栄養の現状
(施設・在宅)
●症例:脱水・低栄養(施設)
について、「介護老人福祉施設入所者」及び「配食サービス利用者」の経過・状況を表や図を用いて報告。他職種との連携、現状の問題点やこれからの目標を示した。
5.質疑応答
講師全員で会場からの質疑応答に対応し、最後に「全てが第一歩からの積み上げの栄養ケア・マネジメントです。まず取り組むことが大事なので、情報を交換しながら管理栄養士が地域に根付くようにがんばっていきましょう!」と、本研究会会長である佐藤悦子氏による呼びかけがあり、無事に終了した。
*在宅チーム医療栄養管理研究会に関するご質問はメールにて受け付けております。お気軽にお問い合わせください。 メール:info@teameiyo.com