平成18年10月8日(日)
在宅チーム医療栄養管理研究会の
メンバーが講師となり
富山県高岡市ふくおか総合文化センターにて
「高齢者栄養ケアセミナー2006」が
開催された。
「高齢人口が増加する中、高齢者の栄養管理についてはまだ解っていない事ばかりです。その中で、新介護保険制度が始まり、口腔機能向上プログラムや栄養ケア・マネージメントといった聞きなれない制度が始まりました。ここに高齢者の特徴と栄養療法について、系統的に学ぶ必要を感じセミナーを開くことになりました。」と、佐藤悦子代表の挨拶で始まった。
1.糖尿病を合併した褥創治療の理論と実際
(高岡駅南クリニック院長 塚田邦夫氏)
●褥創発生のメカニズム
●褥創と栄養の関係
●糖尿病は栄養障害
と、順を追って「褥創」「糖尿病」が
いかに「栄養」と関係しているのかを
分かりやすく解説。
2.高齢者栄養の特徴と漢方薬
(特別養護老人ホーム愛全園施設長 蓮村幸兌氏)
●高齢者の栄養状態(特に、脱水を含む
低栄養群への対応の現状)
●漢方薬の診断方法「四診」とこれに基づく
「髄証治療」
●食物陰陽表
漢方は自分に足りない
野菜である
●食物不振に用いる代表的な三処方
など、多くの症例を交えながら具体的な対応を解説。
3.高齢者栄養改善にむけた栄養ケア・マネジメントの実際
(在宅サービスセンター愛全園センター長
佐藤悦子氏)
●高齢者に対しての栄養の役割
●報酬の取れる栄養改善サービス
●低栄養状態のおそれのある高齢者とは
●地域連携、信頼関係があってこそ
前進できること
と、現状取り組んでいる「栄養」の役割について
の調査結果を交えながら、共に前進していこうと会場の仲間にエールを送った。
4.新介護保険制度における口腔機能向上プログラムの実践
(生駒歯科医院院長 生駒俊介氏)
●新しい介護保険制度と口腔機能向上
プログラム
●口腔機能の課題と分析
●口腔機能の加齢変化
をエビデンス交えながら解説し口腔ケアの必要性
を伝えた。
また、歯科衛生士による実演がされ、
いかに「唾液」が有用なものであるか説明し、
唾液分泌に有効な食前体操を参加者全員で
実習した。
漢方薬の捉え方、認知症の方への入れ歯使用の
考え方など、時間いっぱい会場の質問に答え、
無事セミナーを終了した。